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ルイ13世

100 YEARS: THE MOVIE YOU WILL NEVER SEE 正式公開は100年後! コニャックの王 「ルイ13世」が仕掛けた空前絶後のプロジェクト

※当イベントは終了いたしました。

コニャックの王「ルイ13世」の映画『100 YEARS: THE MOVIE YOU WILL NEVER SEE』の完成記念イベントが、2015年11月にロサンゼルスで行われました。
招待状に書かれた「100 YEARS: THE MOVIE YOU WILL NEVER SEE」というインプレッシブなタイトルからもわかる通り、ジョン・マルコヴィッチ氏が主演するオリジナルムービーのお披露目もプロジェクトの一環です。

 

100年という究極の時間のシンクロニシティルイ13世&100 YEARS

遡ること2か月ほど前、ルイ13世5代目のセラーマスターであるバティスト・ロワゾー氏と対面し、関東と関西で「ルイ13世」を味わうディナー会を開催しました。

今私たちが飲んでいるルイ13世は、約100年前に熟成を開始したオー・ド・ヴィーが含まれています。
100年もの歳月を経てルイ13世というコニャックが完成するということに驚きを隠せません。

これまで幾度となく親しんできたルイ13世1本1本に、100年という長い歴史があろうとは……。

ジョン・マルコヴィッチ氏

その究極の100年という時間にジョン・マルコヴィッチ氏もインスパイアされ、今回のプロジェクトが始まったと言われています。

それにしてもこのプロジェクトのプロットは秀逸です。
オリジナルムービー『100 YEARS: THE MOVIE YOU WILL NEVER SEE』は、その名の通り全編を100年後まで誰も見ることができないという、今まで誰も発想できなかったスケールなのです。

このクリエイティブディレクションはもはやアートの領域と言っても過言ではありません。
ルイ13世のセラーマスターが自分の作品である未来のルイ13世を一度も味わうことがないという事実と、このムービーのキャストやクルーが全編を見ることができないという事実が見事にシンクロしています。

 

未来への変化を探求し始めたブランド「ルイ13世」

ステージに飾られた「ルイ13世」

今回のイベントでは、ルイ13世のメゾン・レミーマルタンCEO エリック・ヴァラ氏に話を聞くことができました。

「私も今の職に就いてルイ13世が持つそれに関わる人達のある種の儚さを初めて知りました。
ルイ13世は究極の時の証です。
人の人生が過去・現在・未来という糸で結ばれているように、ルイ13世の創作時間も、過去・現在・未来を紡ぎながらダイナミックに表現できるはずだと考えました」

とても流暢な日本語も話すエリック氏。
ロサンゼルスでこのプロジェクトの全容を知り、脱帽しました。

「やはりセラーマスターが代わったことが大きな理由でしょうか?」と尋ねると、エリック氏は以下のように答えてくれました。

「でも実は我々も迷いに迷いました。
伝統は伝統、革新は革新です。
あまりに革新性の高いこのプロジェクトが受け入れられるのかどうか……。
しかし我々は決断しました。
革新というのは『本当に変わるという決断』からしか生まれないし、セラーマスターの交代や私の就任も含めて、ブランドとしてチャレンジの時期だったことも大きな要因のひとつだと思います」

ルイ13世を構成しているものは歴史と伝統だけではありません。
誰もが模倣できない革新性もそのひとつです。
今回のプロジェクトは未来への変化に対する大英断だったと言えそうです。

 

100年後の世界それでも変わらないものとは何か

3本の予告編の限定プレビューの招待客はわずか1,000人。
ビバリーヒルズ屈指の邸宅のテニスコートを改良し、ライブスクリーンが行われました。
3本ともに共通しているのは、「人間が何かに支配されている可能性」という演出。
自然界に、テクノロジーに、そしてロボットに。
ある意味想像できることでもあるし、少し気分が暗くもなります。

予告編のプレビューが終わると、ジョン・マルコヴィッチ氏自らムービーのフィルムリールを、この日のために造られた世界にひとつしかない金庫に収め、タイマーをセットしました。

日付は2115年11月18日。

そう、この日がこのムービーのオフィシャルプレミアがフランス・コニャック市で実施される日となるのです。
100年後のその日までこの金庫は厳重に保管されます。

メタル製の招待状

今回の招待者は全員メタル製の招待状を受け取り、その子孫が100年後のその日に、未来のルイ13世のセラーマスターとともに全編を知ることになります。

 

類まれなるクラフツマンシップに大いなる期待を寄せながら100年の歳月を楽しんでみましょう。
「100年後、ほとんどのことは変わっているだろう」とジョン・マルコヴィッチ氏は言います。
確かに感覚的には理解できますが、100年後も変わらないものは、ルイ13世だけではないはずです。

「完全に同意するのですが、変わらないもの、代替されないものはなんだと思いますか」という問いに対し、ジョン・マルコヴィッチ氏は「Good Question」と言い10秒ほど黙考。

そして一言、「Creativityだ」と確信を持って答えてくれました。

これにも完全に同意。
100年後にも変わらないもの、それは人間のクリエイティビティだと言うジョン・マルコヴィッチ氏。
伝統と革新を繰り返し紡いでいくもの、それが人間の英知たるクリエイティビティならば、ルイ13世はクリエイティブな人間のクリエイティブな人間によるクリエイティブな人間のためのコニャック、ということになります。
今回のムービーとルイ13世の歴史のようなシンクロを、彼の言葉の中にも感じ取ることができました。

そうであるならば、革新性の高いクリエイティビティで自分を変化させていこう。
そんな勇気をもらったイベントでした。