小説家を目指す宇賀群青を支援するのもHighNetWorth Magazineの役割

まずは知ってもらうことが重要本誌期待の小説家を紹介

「インキュベーションファンドをやりたいと考えている」とは、クールジャパン機構代表・太田氏の言葉だ。
通常は起業後間もないベンチャー企業や、優れたアイディアを持つ起業家への投資を意味することが多いが、太田氏は映画や音楽などのコンテンツ分野、アート分野にフォーカスして考えられていた。

欧米と比べて日本ではまだまだこのような投資は成熟しているとはいい難く、優れた才能やアイディアを持った人材がなかなか育ちにくい。
しかし、資源が少なく、人口減少社会を目前に控えた日本にとって、このような才能やアイディアをいかに活かしていくかは今後益々重要になっていくと考えている。

HighNetWorth Magazineでもささやかながらサポートをしていきたいと考え、今回小説家を目指す宇賀群青を紹介したい。
彼の作品はSFに近い。いわゆる近未来を舞台としたものというよりは「少し不思議」というイメージで、ややブラックユーモアを含んだ作風だ。
文章はまだ未熟さや粗さがあるものの、一文一文丁寧に書いている点が印象的で、技術や感性を磨いていけば特徴を持った書き手になるのではないかと大いに期待している。

 

これからの小説家の育成に欠かせないインキュベーター

日本では文芸誌が主催する新人賞を取ってデビューするのが一般的だが、最近ではインターネット上に発表した作品が人気になり、出版に至るケースも増えてきている。
当然HighNetWorth Magazineで取り上げた記事がきっかけとなっても何ら不思議ではない。
わずかでも気になったという出版関係者がいたら、ぜひ一度問い合わせいただきたい。

日本では依然として出版不況と言われており、雑誌、書籍ともに売り上げが減少している。
そのため、特に新人の場合は二作目以降を発表し続けることが難しい。
しかし、全ての小説家が一気に才能を開花させるわけではない。
中には当然果実が徐々に熟していくように才能を花開かせる者もいる。

出版不況により出版業界だけでは小説家の育成が困難な現代においては、太田氏の言うようにインキュベーターの役割が非常に重要になってくる。
HighNetWorth Magazineでは、このような観点に立ち、今回の紹介にとどまらず、今後もこの小説家のサポートを続けていきたいと考えている。